<ど んなアルバムか> 他のアーティストに提供した作品の、いわゆるセルフカバーアルバム。この第一弾の大成功をきっかけにシリーズ化され、現 在まで3作が発表されています。演奏はステージでバックを努めていた「The Boze」によるもので、ストリングスやホーンセクションの入らないシンプルなもの。また、2や3では新曲も入ってますが、本作ではすべて既発表曲です。 録音は、1983年7〜8月L.Aにて。アレンジは全曲「The Boze」のキーボードの小林信吾さんと、ギターの堀信泰さんによります。(クレジットは全曲二人の連名) クレジットによると、亜美さんはこのアルバム でシンセだけ担当で、意外にもピアノは弾いてない様子。(クレジットを100%信用しての事ですが) ソングライターとしては、「高橋真梨子にも書くが、榊原郁恵の曲も書く」ということで、作曲した当時はアーティストのイ メージに合わせるのにかなり苦労したのでしょうが、自分で歌えばあら不思議、すべて亜美さんの持ち歌になってしまいます。分類としては、キャピキャピのア イドル(榊原郁恵、桜田淳子など)と、割と歌の上手いアイドル(岩崎良美、金井夕子など)と、本格派シンガー(高橋真梨子)への提供曲という事になるで しょうか? アイドルに書く時は、音域やなんかでかなり縛りがあると思うのですが、その辺は、メロディーを譜面に書いて研究してみれば面白いかもしれませ ん。そういう研究論文を書いてみたい人がいれば、受け付けます。私は誰の挑戦でも受けますので(?)。 このアルバムの「もこっ」とした音は、安いオーディオ設備で聞くとイマイチなので、アナログLPからミュージックテープ
に録音して聞いてた頃は、結構苦労しました。また、曲によっては、「やっぱりストリングスなんかも欲しいな」と思ったりします。
その辺、皆様はいかがでしょうか? <ジャ ケット・歌詞カード> 非常に可愛く撮れてます。(というと失礼ですか? そういう被写体なのでしょう。) アルバムのジャケットとしては、私 のお気に入りの3本の指に入ります。裏面では、バンドのメンバーも見られます。 歌詞カードは、アナログLPはジャケットサイズでカラー4ページ。 <各 曲解説> 「春の予感〜I've been mellow〜」 ご存じの通り、南沙織への提供曲。アルバム「ストップモーション」にも収録されていましたが、アレンジはまったく変わっ ております。好き嫌いは分かれる所でしょうが、私は前のアレンジの方が好きです。イントロがちょっと変わったフレーズですが、たしかに「まだ春ではないけ ど、そろそろ春の予感が…」という感じを表現している感じはします。シンセベースがちょっと面白かったりします。 「月の浜辺(マヤマヤビー チ)」 私は岩崎良美バージョンしか聞いたことがないのですが、金井夕子さんも歌ってた様子。当然、そちらが先でしょう。その時 のタイトルは「マヤマヤビーチ」でした。時と場合によっては聞きたくなる曲で、当然夏が似合います。 「あなたの空を跳びたい」 ご存じ高橋真梨子さんのソロデビュー作。すなわち、発表されてからこのアルバムに収録されるまでは、数年が経過してま す。高橋さんと亜美さんでは、もちろん声質が違うので、聞き比べるとかなり違う印象を持ちます。亜美さんの方が、繊細なタッチのボーカルです。演奏でスト リングス系のシンセサイザーが使われてますが、本物のストリングスが入った演奏も聴いてみたいと思う次第です。 「風を見つめて」 榊原郁恵への提供曲。あの「夏のお嬢さん」の榊原郁恵に、こういう曲を歌わせようと考えた人は偉いです。あんまりにも健 康的なイメージしかなかったですから。この曲とか「微笑日記」(亜美さんの作品ではありません)なんかは、彼女のアイドルとしての幅を広げたという意味で 評価されるべきだと思います。ただし、現在の彼女には興味はありませんので「この曲をまた歌ってください」などとは思いません。(って、それはどうでもい いですが) 「Lady」 桜田淳子への提供曲です。ちなみに桜田淳子バージョンのレコードは持ってません。したがって、提供した際のアレンジがど ういう風だったとかはわかりません。TVの歌番組ではよく聞きました。このアルバムで聞いた時は、「ほぉう〜、こういう風になるか」と感心しました。あま り考えずに聞けば、大きな違いはないのですが、亜美さんのボーカルの方が、ダイナミックレンジが広いというか、決めるところはビシっと決めるというか、そ んな感じです。桜田さんのボーカルってのは、なんか「ノペッ」とした感じですよね?(違うかな?) 歌詞といいメロディといい、作品としては大人の雰囲気 を出し始めたいアイドルにピッタリで、高水準だと思います。 「地中海ドリーム」 杏里への提供曲。松本伊代も歌ってたらしいです。歌う人によって、これだけ感じの違う曲も珍しい…、と思ったのは松本伊 代バージョンで聞いた時の印象。(私は杏里バージョンは聞いた事がありません。) 「歌い出しが勝負!」の曲ですので、ここをバッチリ決めないと盛り上が らないのですが、松本伊代にそこまで求めるのは無理なのかしらん。 「パステルラブ」 金井夕子への提供曲で、「スター誕生」ではこの曲を歌う人が結構多かったと記憶してます。この曲によって、世間一般での
亜美さんのソングライターとしての評価が一気に高まったのではないでしょうか? 金井さんへの提供曲としては、第二弾の「ジャストフィーリング」の方が亜
美さん本人には向いてると、個人的に思います。こちらも、亜美さんのボーカルで是非聞いてみたいです。 「化粧なんて似合わない」 岩崎良美への提供曲。ある雑誌記事よると、岩崎さんはこの曲を受け取った時に「あまりに自分の求めていたイメージとピッ タリだったので、感激のあまりその場で亜美さんにお礼の電話をしてしまった」との事。このアルバムでは、シンプルなアレンジになってますが、イントロのギ ターが印象的。こうやっていろいろなアイドルの曲を並べて聞いてみると、岩崎良美への提供曲というのは、亜美さんが歌ってもそれほどイメージの違いがあり ません。ちなみに、彼女への提供曲は数多くあり、どれもクオリティの高い曲です。他のアイドルと違って、音域に余裕があったりする事が原因でしょうか? 亜美さん自身は「自分の曲は、裏のシンコペーションが特徴だったりして、結構難しいと思う」と語っていた事もあり、その辺も岩崎良美さんはクリアできてた りするのでしょう。 「Heart&Hard〜時には強く時には優しく〜 」 高橋真梨子への提供曲で名曲です。「いすずジェミニ」CM曲。「AMII'S CM NETWORK」にも収録されてましたが、CMで使用されてたのは当然高橋真梨子バージョン。このアルバムのこのシンプルな編成で、これだけドラマティッ クな仕上がりに出来るのは、原曲の良さでしょう。余談ですが、「10番目のミュー」ツアーの京都公演の際、アンコールで高橋真梨子さんが飛び入りで出演。 (隣のホールでステージを先に終えてたため) 「折角なので、何か1曲」という話になり、亜美さんはバンドのメンバーに「からみついた、からみついた」と 声を掛け、この曲をやろうとしてたようですが、高橋さんが「漂流者へ」を希望して結局そちらが歌われました。この時、高橋さんにこの曲名を告げられた亜美 さんは、しばし考え込んでしまい、「自分の曲を忘れております。」と言われてました。 という事で、この曲は亜美さん自身もお気に入りのようです。 「ひとりぼっちのクリスマス ソング」 榊原郁恵への提供曲。これは、確かシングル曲では無いと思います。榊原郁恵バージョンでは聞いた事がないのですが、彼女
のキャラクターからするとちょっと想像がつきません。クリスマスソングではありますが、パーティのBGMには使えないでしょう。一気に場がシンミリとした
りして…。 CDは長らく入手困難でしたが2013年11月にボーナストラック付で再発となりました。 <2000年9月記>
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<どんなアルバムか> 心の中の架空の世界「プラスティックガーデン」に迷い込んだら、そこではコットンがクスクス笑ってたり、ビタミンが西部 劇よろしく大活躍してたり…というコンセプトのアルバム。現実とはまったく違う世界であるようで、実は誰の心の中にもあって、そこで迷子になることで、ま た新鮮な気分になるっていうような感じだそうです。亜美さん自身が、ちょっとナーバスになってたときに、自分の心の中に発見した世界だそうです。 9曲入っておりますが、9曲目はデジャヴュですから、実質8曲。作るほうは大変でしょうが、聞く側からするともう2〜3 曲欲しいかな?と。ただ、「Judy」とか「生まれたてのイヴになれ」とか名曲が入ってるので、その点では重要なアルバムです。 このアルバムに関連して、絵本も発売されました。各曲をテーマに話が一つずつ入ってて。当時ちゃんと買ったのですが、な ぜか私の手元にはありません。実家に置いてたのですが、今は見つからなくて…。ただし、結構難解でした。 これも、ミラクルと同様に通常のアナログLPの他に、高音質盤が発売されてました。どういう仕組みだったかは忘れました が、値段は400円高くて3200円でした。私は高いほうを持ってます。当時は学生だったので、極貧状態というか、お金をレコードに回せる余裕がなかった ので、これを買うために食費を切り詰めて100円ずつ貯金してたのを、やけにリアルに記憶しております。ただし、やっとお金がたまって買った時の事を覚え てないのですが。京都は御薗橋通りか、堀川通りのレコード屋で買ったと思います。
ジャケットは、プラスティックガーデンをイメージしたイラスト。歌詞カードの裏に、プラスティックガーデンの片隅にいる 亜美さんがちょこっとだけ写ってます。歌詞カードに参加ミュージシャンのクレジットがありますが、各曲ごとの表示はありません。例えばドラムは、青山純と 山木秀夫の二人がクレジットされていますが、どの曲でどちらが叩いているかとかは、私はわかりません。他に珍しいのは、アコースティックギターで亜美さん の名前があります。アマチュア時代にギターの弾き語りをしてる写真は見たことありますが、ライブで見たことはありません。どの曲で弾いてるのでしょう? <各曲解説> 「PlasticGarden」 ジェットコースターに乗って辿り着いた先では、ドラムロールが鳴り響き、ワクワクするような世界が待っています。この曲 では、亜美さんの様々なボーカルが聞けますが、回転数を変えたりとかはしておらず、すべて本人の肉声とか。もちろん、水前寺清子さんがゲストに来たわけで もありません。「しゃい、しゃい」というコーラスは、「ルーズなコーラス隊が欲しかった」そうで、その辺のミキサーの人たちが参加してるとの事。 「Like a Stone」 強烈なベースのフレーズが印象的なこの曲は、Like a Stoneな人の事を歌った曲。ベースは後藤次利かな? 「Cottonが笑った」 コットンがクスクス笑っておりますが、亜美さんもこういう笑い方だよなぁと思ってしまいます。可愛い曲ですが、ストリン
グスの音が印象的。もしやこの曲のアコギが亜美さんかな? 違うかもしれないけど。 「Judy」 その後のステージでもお馴染みの名曲。100人が聞けば、100人が「いい曲」だと言うでしょう。女友達に語りかける曲 ですが、この解説を書こうとCDをかけてたら、またまた聞き入ってしまい、しばらく指が止まってしまいました。その後、「ラピズラズリ」にも収録されてい ますが、アレンジが違います。私はこちらのバージョンの方が好きです。 「Vitamin」 このアルバムに収録されてるからよいのですが、これがベストアルバムなんかに1曲だけ収録されてたりしたら、「なんなん だ?これは」とか思うことでしょう。憎憎しげだけど、魅力的なMrミートというくだりは、全女性の意見を代弁してるでしょう。(最近は、男性もダイエット に走る人が多いようですが。) NHK教育TVの「ベストサウンド2」という番組にゲスト講師として出演した際には、この曲のメロディーの作り方につい て、ちょっとだけ解説したりしてました。 「鉄の女」 サッチャー元英首相のテーマソング…ってのは大嘘です。例えば、Like a Stoneな男性と、鉄の女が付き合ったらどうなるのでしょう? って、そもそもそういう交際自体が成立しないかも(^_^; この曲はNHK教育TVの「ベストサウンド」(最初のとき)でステージでの様子が紹介され、シンセサイザードラムをビシバシ叩きながら歌う亜美さんの姿を 見て、アシスタントだった中村あゆみが、「なんかお芝居を見てるみたい」という感想を漏らしてました。 「Male, Famale」 結構難しい曲です。こういう曲をうまく解説できれば一人前なのでしょうが。(って、それだけかい?) 「生まれたてのイヴになれ」 すごくスケールが大きいというイメージの曲で、桑名正博への提供曲です。が、そちらのバージョンは聞いたことがありませ ん。このアルバムでは、「おもいっきり元気出してくださいソング」であり、その後の武道館公演ではオープニングを飾った曲です。私は、プラスティックガー デンのステージで見ましたが、ゾゾっと鳥肌が立つほど感動したのを記憶してます。 「Plastic
Garden(デジャヴュ)」 <2001年2月記>
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<どんなアルバムか> 松田聖子や松本伊代、岡田有希子、河合奈保子など、アイドルに提供した曲がビッグヒットした直後で、ソングライターとし て乗りに乗っていた頃のアルバム。特に、「天使のウインク」が収録されていたことから、発売前からかなり注目されてもいました。 ミューとは女神のことで、神話の中では9人存在するとか。アルバム作成にあたり、亜美さんはその一人一人のテーマとなる 曲を考えたそうですが、あまりにテーマが綺麗過ぎてすぐ行き詰まってしまったとの事。そこで、思案を重ねるうちに、「もし、他の女神のようにちゃんとして なくて、おっちょこちょいで出来損ないの"10番目の女神"がいたとしたら…」と考え始めたら、曲が湯水の如く溢れ出し、アルバムが完成。ただし、他の 「天使のウインク」をはじめ、他のアーティストに提供した曲も数曲収録されています。 なお、この「10番目のミュー」のステージの模様は、亜美さん初のライブビデオとしても発売され、LDでも発売されまし た。亜美さんは、ラジオ番組に出演した際、「ライブというのは、その場の雰囲気で楽しむものなので、あとになってその録音を冷静に聞くとか言うのは、邪道 だと思う」というような発言をしていた事があります。(内容は正確ではありませんが、ニュアンスはこの通りです。) なので、私は亜美さんのライブアルバム、あるいはライブビデオは一生見る機会はないと思ってました。なお、この心境の変 化については知る由もありません。いずれにしても、毎回衣装に凝り、照明に凝り、振り付けもあって、本人もメンバーも一生懸命演奏してるのに、その場限り で見る事が出来なくなってしまうのも、残念だというのは正直なところ。それに、ツアーとはいえ実際に公演されるのは、全国数ヶ所から十数か所くらいですか ら、地方のファンにとって、ライブビデオというのはありがたいものです。 なお、アルバム参加ミュージシャンは以下の通り。 Guiter : 今剛、松原正樹、鈴木茂 <ジャ ケット・歌詞カード> きゃしゃな背中に小さな羽が生えている後姿の写真が表ジャケット。前作に続いて、ジャケットに亜美さんの顔は見られませ
ん。(なぜだ?) なお、歌詞カードでは曲目ごとのミュージシャンのクレジットは無し。全体の参加ミュージシャンしかわかりません。 <各 曲解説> 「小さな神話 You can do it」 このアルバムのテーマとも言える曲。亜美さんの曲は、普通のラブソングでもシチュエーションがわかりづらいものが多いで
すが、この歌詞はラブソングではない上に、テーマが「神話」ですので、特にわかりづらいというか、わかる必要がないのか? いずれにしても、何か深い意味
が込められていそうな曲です。 「天使のウィンク 」 ご存知松田聖子への提供曲。直前に大ヒットしただけあって、アルバム発売時には話題になりました。アレンジは当然違いま す。松田聖子の方は、大村雅朗氏のアレンジだったかな? ただし、私は松田聖子の方はあまり聞いた事が無いので、あまり比較しようがないのですが、あちら は最後がフェードアウトだったような記憶があります。 今では、亜美さんのステージでもすっかりおなじみで、イントロのギターソロを聞くだけで立ち上がりたくなる人も多いこと
でしょう。たしか、松田聖子は紅白でこれを歌ったんですよね。このアルバムは、ベースが全曲後藤次利氏なのですが、この曲のベースの感じはあまり好きでは
ないです。あくまでも、私の好みなのですが、ライブで深井氏や高水氏が弾いてる方が好みですが、皆さんいかがでしょう? 「遅すぎたメタモルフォーゼ 」 しっとりとした曲です。亜美さんの曲は、ラブソングでも日記をつづるような展開ではなく、気持ちをつづった手紙をわざと 何行か間を抜かして、行間を連想させると言うような感じの物がおおいですが、これもそうでしょう。「蒼夜曲〜セレナーデ〜」にも通じるような感じがありま すが、歌詞をよく聞くと「あぁ、いろいろあったんだろうなぁ。」というのが連想されます。できれば、あまり関わりたくないような…。 また、「笑えない泣けない女」というのがこの曲のキーワードだと思うのですが、確かにそういう感じの人はいますよね。た だ恋人が、自分と話してるときには暗い感じなのに、他の男と話してるときにはやたらと元気だったり、自分の前ではいつも強がってツンツンしてるのに、他の 男の前でシクシク泣いている姿を見たりすると、ショックでしょうねぇ。残念ながら、私はそういう経験がないのですが。(本当か?) ということで、この曲の場合「笑えない、泣けないのは男が悪い!」という判定を下すことにしました。(なんちゅう締め や…) 「Dragon Ride」 かなりシチュエーションがわかりにくいですが、10番目のミューが神話の世界から抜け出してきて、ドラゴンと戦ってしま
います。ちなみに、この間奏でのドラゴンの足音は、レコードで聞くのとCDで聞くのとは迫力が違いますから、レコードしか持ってない人は、是非CDも買い
ましょう。 「上海湾物語」 中国ものです。これを聞いた途端に、マーボー豆腐を食べたくなってしまう私は、単純な人間なのでしょう。ちょっと連想し
てしまうのは、「香港紙人形」ですが、こちらは出だしのメロディーが中国歌謡風かな? すごく綺麗なメロディーの曲ですが、松本伊代への提供曲のようで
す。 「冒険少年への誘い」 これも松本伊代への提供曲。イントロがワムの「ラストクリスマス」にそっくりで、「どっちが先だ?」という疑問を口にし
てたのは亜美さんご本人。ちなみに、このアルバムの発売日と比較すると、ワムの方が先なのですが…う〜む。 「あまのじゃくにきをつけ て」 ドジでおちゃめなミューがいたとしたら…というイメージを考えると、私自身ではもっともはまってると思うのがこの曲。歌
詞の書き方も面白くてポイントとなってます。レンタルで借りただけ、という人は話が通じないと思うので、今からCDを買いにいくべし。 「笛の聞こえた夜」 不思議な曲です。この曲の世界をライブで表現するにはどうするんだろう?と思っていたら、ライブでは怖すぎ。黒ミサが始
まるかと思いました(というのはウソですが)。どこか見ては行けない場所、立ち入ってはいけない場所がそこにあって…という感じですね。これもまた、深い
意味がありそうな気が…。 「ここが楽園」 日常生活から、いきなり楽園へ!という、一種「プラスティックガーデン」にも通じるような感じ。ただし、歌詞のあちこち
に神話のエッセンスがちりばめられ…という曲です。サウンド的には、ホーンセクション(というかトランペットだけなのですが)や、コーラスで賑々しく、楽
しい曲です。 「鐘を鳴らして」 ドラマチックで、結婚式の定番ともなりそうな曲。亜美さんの曲は、具体的なシチュエーションがわかりづらいというか、わ かりづらくしてある曲が多いですが、これは相当わかりやすい方なのではないでしょうか? 結婚を前にして、なんとなくブルーになっている女性がいたら、こ の曲を聞かせてあげましょう。きっと気持ちが盛り上がるはず。もし、それでだめなら、私の所に連れて来てみて下さい。私が、結婚生活の素晴らしさをたっぷ りと語ってあげましょう。…は? 妻と会話もせずに、毎日HPばっかり書いてる人ではだめですか。そうですか、それは残念です。では。(ああ、なんという 締め方でしょう。) CDは長らく入手困難でしたが2013年11月に再発となりました。<2003
年8月記>
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<どんなアルバムか> 他のアーティストに提供した曲を集めたPOINTSシリーズの第二弾。女性アイドルへの提供曲中心ですが、今回は「ボー イの季節」、「Summer Beach」、「微風のメロディー」、「時に愛は」など、いちいち誰への提供曲か説明不要なヒット曲が多数収録されているの が特徴。ただし、「Air Mail」のみオリジナル。今回も、ツアーでバックを努める「The Boze」による演奏での海外録音。丁度世間一般にCD が普及しだした頃で、私もこのアルバムからCDで買うようになりました。ただし、アナログの中古盤もよく見かけます。それだけ売れたアルバムなのでしょう が…。 <ジャ ケット・歌詞カード> 遊び心いっぱいのジャケットで、英字新聞風。たしか、亜美さんはこの頃に運転免許を取得したのではなかったかと記憶して おりますが、一番大きい写真は、亜美さんがF−1で優勝したという記事になってます。Carという欄には、「March」と書いてありますが、もしや亜美 さんが最初に買ったのは日産のマーチだったのでしょうか? 違うかもしれないけど。英語が得意で暇な方は、これらの記事を全部読むと楽しいことでしょう。 結構凝ってます。 <各曲解説> 「曇りのち晴れ」 志村香への提供曲をアカペラバージョンで収録。ただし、私は志村香のバージョンを聞いたことがありません。たしか、亜美 さんがアカペラの曲を入れたのはこれが最初ではなかったかと思います。非常に甘くて可愛くて楽しいアレンジになってます。アカペラも一人でやってます。私 はこの曲大好きです。(なんか変な文章) 「ボーイの季節」 松田聖子への提供曲。「天使のウインク」は既に「10番目のミュー」に収録されてて、このアルバムには「天使のウイン ク」に続いて松田聖子に提供されたこの曲が収録されてます。私にとっては、松田聖子のバージョンはあまり印象がないのですが、それほどアレンジというか、 曲の感じは違わないと思います。 「涙を海に返したい」 杏里への提供曲ですが、これもオリジナルバージョンを聞いたことがありません。結構スケールが大きい感じの曲。 「恋は行方不明」 これは、南翔子のデビュー曲。本人のデビューと、このアルバムがほぼ同じくらいの時期だったと記憶してます。南翔子は TVで何回か見ました。彼女は、元ワイルドワンズのチャッピーこと渡辺茂樹氏の妹なので、当然スペクトラムのベースだった渡辺直樹氏の妹でもあります。 (当たり前だ) が、顔を見た印象は兄妹とはわかりません。音楽一家なんですね。ちなみに、この曲を聞いた頃、私は「彼女いない歴1年半」くらいだったの で、「私の恋は行方不明どころか、エベレストの8000mで遭難したようなもんだわ。フン!」と思ったものです。 「Summer Beach」 岡田有希子への提供曲。彼女へは、「二人だけのセレモニー」(だったかな?)という曲も大ヒットしてましたが、この曲も ベストテン級のヒットだったと記憶してます。このアルバムの発売前に、ラジオでこの曲を聞いて、「あ〜早く買いたい!」と思ったものでした。それくらい、 インパクトの強い曲です。もっとも、このCDが発売された約1ヵ月後に、提供先のアーティストが飛び降り自殺してしまったので、なんか印象が違ってしまい ましたが。 「Know How」 松本伊代への提供曲「恋のKnow How」が英語詩で、なおかつヘビメタサウンド(?)でリニューアル。録音時に、海 外のスタッフに大受けで、「アメリカでシングル発売したら?」とまで言われたらしいです。やっぱり、歌詞が英語だと理解されやすいのでしょうか? その後 のステージでは、アンコールで演奏されることも多々ありました。 松本伊代への提供時には、雑誌の新譜紹介で「松任谷由実&松田聖子コンビを超えられる可能性を感じる」とも評価された曲 で、松本伊代のファンにも人気は高かったようです。ただし、私は松本伊代のどこがどう良くてアイドルだったのかがわからない人間ですから、そのへん理解で きません。なお、私がもし格闘家になったとしたら、入場テーマにはこの曲を使おうと思ってます(^_^; 「微風のメロディー」 河合奈保子への提供曲。河合奈保子のバージョンとは、サビの歌詞がちょっと違います。当時アイドルとしてはベテランの域 に入り、中ヒットしか出なかった河合奈保子が歌って大ヒットしたくらいなので、曲の良さが受けたのでしょう。亜美さんには「アイドル再生工場」という名前 をプレゼントしたいです。 「夏の幻影(シーン)」 松田聖子への提供曲。ただし、アルバム収録曲だったと思います。が、これもオリジナルバージョンは知りません。亜美さん の武道館公演でも歌われて、ご自身のレパートリーとしても重要な曲になりました。「静かな曲だなぁ〜」と思ってると、間奏で驚かされます。 「Air Mail」 これのみオリジナル。かなり深いドラマを感じます。これも静かな曲だとなめてかかってると、痛い目にあいます(^_^; 「時に愛は」 ご存知松本伊代への提供曲。彼女の芸風(?)を広げた曲としては、重要な意味を持ちます。当時ベストテン番組をあまり見 てなかった(というか、テレビを持ってなかった)のですが、確かこの曲はベストテン級のヒットではなかったかと思います。オリジナルバージョンは、…聞い たはずだけど記憶がほとんどないです。 CDは長らく入手困難でしたが2013年11月に再発となりました。<2001年2月記>
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<どんなアルバムか> 子供の視点で世界を見てみたら、というのがコンセプトになってるそうですが、亜美さんは映画「ET」を見たときに、「や られた」と思ったそうな。なおこのアルバムにはシングルで発売された曲は収録されておりません。時期的には「そっとI LOVE YOU」のちょっと前で すが。しかし、それを意識しないくらい印象に残る曲の揃った名盤です。 LPレコードでいうとB面に当たる中盤は、松本伊代と原田知世提供した曲が3曲並び「プチポインツ」という感じもありま
す。特にB面は最初から遊び心にあふれた構成で、聞いてて思わずニンマリしてしまいます。
(キッズ、kids、KIDS…一応検索に引っかかりやすくするために書いとこうかな) アルバム参加ミュージシャンは以下の通り。 Guiter : 鈴木茂、今剛 <ジャケット・歌詞カード> これは、亜美さんの顔と時計が写ってますが、…ん〜意味はよくわからないです。裏ジャケットは、亜美さんが丘の上から町 を見下ろしている写真がセピアカラーとなっています。こちらは雰囲気がなんとなくわかります。 各曲ごとのミュージシャンのクレジットは無し。 <各曲解説> 「Com'on Mamy」 発売当時の某音楽雑誌の新譜紹介欄では、この曲の事について「才能の現れ」と書いてました。たしかに、詞といい曲といい アレンジといい、こういう世界を表現できるのは世界で尾崎亜美だけではないかという気がします。ある意味、子供の頃の感性を今も持続してるのでしょう。 「冒険が嫌いな子供はいない」というのが基本のコンセプトですが、「変なものは見ちゃダメ! 危ないところは行っちゃダ メ!」いくらと言っても聞かないのが子供でして、だからこそいろんなドラマが生まれてます。 エンディングなんかは、リズムが変わっていくところが面白くて、英語の妙なSEはSF映画がはじまりそうな感覚もありま
す。 「そばかすうさぎ」 1曲目がいきなり終わって続いて出てくるのはこの曲の歌い出し。アルバムとしてはかなり計算された構成です。なお、この 曲はCM曲として使用されました。聞けば聞くほど、その世界に溶け込んでしまいたくなるような優しい雰囲気。およそ世の中に、うさぎをテーマにした曲は数 々あれど、これはその中でも上位にランクされるべき曲です。(だれもそんなランクは作らないでしょうが) なお、うさぎというと優しいイメージを持ちますが、私は動物園の「ふれあいコーナー」で抱き上げようとして、噛まれた事 があります。まぁ向こうは向こうで、人間にサービスしようなんて気持ちはこれっぽっちも無いはずで、たまたま機嫌の悪いウサギを捕まえようとしたのでしょ うが。ただ、歯は鋭利ではないので噛んだ跡だけついて、出血はしませんでした。ちなみに、私はウサギ年です。(って関係ないけど) で、さらに関係ないで すが、うちの家族の干支は、寅と猿とイノシシということで、私が一番弱そう…。 ところで、動物には発情期というものがありますが、人間とウサギだけは年中発情可能だそうで、プレイボーイのマークがウ
サギなのはその辺に理由があると聞いたことがあります。本当かどうかは知りませんが、その辺を考えて聞くとこの曲も…、全然関係ないですね。すいません。 「Jungle Gym」 ユーロビートだとか、ヘビィメタルとか、打ち込み系とかその手の曲ばっかり聞いてるときに、この曲のイントロを聞いたら 思わずニンマリしてしまいました。「音楽ってのは、こういう風に楽しみなはれ」と教えられるような曲であります。NHK教育テレビの「ベストサウンド2」 に亜美さんがゲストとして出演した際には、この曲のレコーディング風景とスタジオライブがありました。スタジオライブでは、おっき虫眼鏡を持って走り回る 亜美さんの姿が見られました。 この番組ではデモテープも紹介してましたが、これはデモテープの段階で既に歌詞が入ってて、講師の井上鑑氏が「詞が入っ てるってのがいいよね。例えば、弾んでる曲でも楽しくて弾んでる事とか、怒ってて弾んでる事とかあるから。詞が無いとそれがわからないからね。」というよ うな発言をしてました。亜美さんもそれに対して、「私は絶対詞が無いとだめだと思うんですよ。」と言ってました。 なお、井上氏は「亜美ちゃんの曲は作りが大きくて、演奏しやすいってみんな言ってる」とも言ってました。構成がわかりや すいっていう意味なんでしょうが、プロからするとそういう事になるんですね。私は全然そんな風な解説はできません。 で、この詞の方は、弱気な少年がジャングルジムを上っててっぺんに行けば、別の世界に行けるかも、と空想するものです。
空想好きな亜美さんらしい曲です。私のような弱気な男としては、結構好きな世界です。NHKでマルタ氏が司会してた若者向け歌番組に出演したときにもこの
曲を歌ってました。そういえば、あのビデオはどこにいっただろう?? 「St.Valentine's day Rhapsody」 一転してハードなサウンドになります。間奏が特にかっこいいです。まぁ聞いてみて下さい。歌詞は英語が多くて、内容を深
く考えて聞いたことはないです。 「浪漫ロマン」 なんか暗い曲だなぁ…と思ったのが最初の印象ですが、何回も聞いてるうちに凄く好きな曲になりました。でも、聞けば聞く
ほど悲しくて切なくて…。背景にあるであろう男女のドラマを想像すればするほど泣けてきます。これは付き合ってた人と別れたばかりというシチュエーション
の人には勧めません。今さんのマンドリンが、サウンド面ではキーポイントです。サウンド面としても曲調は、こういうのは珍しいのではないでしょうか? リ
ズムとか。タイトルを見て、大正浪漫のフレーバーが漂う楽しい曲を想像したあなた、大はずれです。 「お待たせKidsNews」 あんまりネタばらしするのもなんなので、聞いたことない人はまず聞いてみて下さい。「これぞ尾崎亜美!」という世界でも
ありますが…。サウンドはかっこいいんですけどねぇ(^^; 「シャイネスボーイ」 これを買った当時は、会社の独身寮(男ばっかり11人。部屋は9つ)にいて、先輩のオーディオを借りて聞いてたのです
が、この曲が始まった途端にその部屋にいた数人が「ん?なんや、なんや、何事や?」と騒ぎました。ギターもかっこいいし、またドラムが最高の曲です。松本
伊代への提供曲ですが、亜美さんの武道館公演のビデオでは、リハーサル風景でこの曲をやってました。その時は、間奏であのギターとボーカルの超絶ユビゾン
をやってたようです。やっぱり今さんは魔術使いだと思った次第です。しかし、ああいうフレーズってのは亜美さんが考えるんですかね? 「流れ星が好き」 同じく松本伊代への提供曲です。25周年記念ベストのアミバーサリーにも収録されましたので、亜美さんも気に入ってる曲
でしょう。10代のアイドルへの提供曲としては、とても良い曲だと思います。が、私のようなオヂサンが「この曲が好き!」というのには、too
sweetという世界でありまして、詳しい解説は差し控えたいと。どちらかというと、流れ星を見て瞳を潤ませている少女に「なぁお姉ちゃん。おっちゃんが
どっかええとこ連れてったろか?」と声をかける方の立場なので(^^; ああ、曲のイメージがぁ…。 「もう妖精じゃない」 これは原田知世への提供曲です。CMソングであった「どうしてますか」という曲のB面でした。原田さんのイメージには
ぴったりの曲だと思います。この亜美さんバージョンでは、きらびやかなシンセストリングスサウンドが妙に派手。エコーも相当深めなので、素で歌うのは
ちょっと照れたのだろうかと推察したのですが、どんなもんでしょう。ベースとかドラムは結構細かいプレーをしてます。エンディングのギターも。 「Kids」 ラストを飾るのは、静かに始まってサビで大いに盛り上がるドラマティックな曲。ジャケット裏のセピア色の写真のイメージ
にぴったりなのは、これと「浪漫ロマン」と私は感じました。皆さんはいかがですか? 例えば「MIND DROPS」なんかは、最後の曲が寂しい曲なので
もう一回レコードを裏返して最初から聞いたりしますが、このアルバムはこれがラストなので、「いいアルバムだったなぁ」と余韻に浸れながら終われます。そ
ういう意味ではラストにピッタリの曲と言えます。 私にとっては、「好きなアルバムを5枚挙げろ」と言われれば確実に入るアルバムです。 CDは長らく入手困難でしたが2013年11月にボーナストラック付で再発となりました。<2002年2月記>
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